この記事では、ChatGPTを使って、設計書からJavaの値オブジェクトを自動生成する方法を紹介します。
最近のAIの進歩は驚くべきもので、特に自然言語処理と生成の領域においては目覚ましい成果が見られます。OpenAIの言語モデルGPT-4、特にその派生版であるChatGPTは、その最前線に立つツールの一つです。これは、様々なタスクを助けるために利用できるAIですが、特にプログラミングとコード生成の領域でその可能性が見出されています。
ChatGPTは、与えられたプロンプトに対して人間らしいテキストを生成します。設問への回答から文章の生成、そして驚くことにプログラムの生成まで、その用途は非常に広範囲にわたります。これらのモデルは大量のテキストデータから学習するため、あるパターンや構造を理解し、それを模倣する能力があります。
この記事では、ChatGPTを使って設計書からJavaの値オブジェクトを自動生成する方法を紹介します。値オブジェクトは、その状態が同じであれば等価と見なされ、一般的には不変性を持つオブジェクトのことを指します。これは、ドメイン駆動設計(DDD)における重要な概念の一つであり、設計のクリーンさと堅牢さを向上させるのに役立ちます。
プログラムの設計からコードの生成までの流れを通じて、AIがどのように開発者の役に立つことができるのかを試していきましょう。
プロンプト
# 指示
次の設計からJavaで値オブジェクトのプログラムを出力して。
# 設計
クラス名: Name
説明: 人の姓名を表します
プロパティ:
first name: 文字列
last name: 文字列
コンストラクター:
Name(first name: string, last name: string): 値オブジェクトを初期化します
メソッド:
Name changeLastName: last nameを変更したNameを生成する
String toString: {last name} + " " + {first name} の形式
boolean equals: Nameの同値判定
int hashCode: equalsに合わせて
ChatGPTの回答
public final class Name {
private final String firstName;
private final String lastName;
public Name(String firstName, String lastName) {
this.firstName = firstName;
this.lastName = lastName;
}
public Name changeLastName(String newLastName) {
return new Name(this.firstName, newLastName);
}
@Override
public String toString() {
return this.lastName + " " + this.firstName;
}
@Override
public boolean equals(Object obj) {
if (this == obj) {
return true;
}
if (obj == null || getClass() != obj.getClass()) {
return false;
}
Name other = (Name) obj;
return firstName.equals(other.firstName) && lastName.equals(other.lastName);
}
@Override
public int hashCode() {
final int prime = 31;
int result = 1;
result = prime * result + ((firstName == null) ? 0 : firstName.hashCode());
result = prime * result + ((lastName == null) ? 0 : lastName.hashCode());
return result;
}
}
この記事では、OpenAIのChatGPTを用いて設計書からJavaの値オブジェクトを自動生成する方法を探りました。人の名前を表すName
クラスの生成を例に取り、この強力なAIツールがソフトウェア開発の一部をどのように助けることができるのかを示しました。この記事が、ChatGPTとJavaの値オブジェクト生成についての理解を深める一助となり、また新たなアイデアやインスピレーションの源泉となることを願っています。